amsの新しい高性能アナログ技術「A30」、卓越したノイズ性能を実現

ams(日本法人:amsジャパン株式会社、東京都品川区、カントリーマネージャー 岩本桂一)は本日、高性能アナログ低ノイズCMOSプロセス(「A30」)の提供開始を発表しました。卓越したノイズ性能を発揮するこの新しいA30プロセスは、amsの先進0.35µm高耐圧CMOSプロセスファミリを0.9倍に光学縮小することで実現されました。

A30プロセスは、最適化された性能、3.3Vの絶縁型デバイス(NMOSIおよびPMOSI)、3.3Vの絶縁型低Vtデバイス(NMOSILおよびPMOSIL)、薄いゲート酸化膜を持つ絶縁型高耐圧デバイス(NMOSI20T)、縦型バイポーラトランジスタ(VERTN1およびVERTPH)、ならびに0.46 pA/ÖHz (@1kHz, Ids=1µA @Vds=3V, 10x1.2µm²)のレベルまでフリッカノイズを抑えた3.3Vの絶縁型超低ノイズトランジスタ(NMOSISLN)を特長としています。これにより、H35プロセスと比較して、高ドレイン電流に対して少なくとも4分の1から10分の1にフリッカノイズを減少させることができます。さらに、各種キャパシタ(ポリ、サンドイッチ型、MOSバラクタ)や抵抗(拡散、ウェルベース、ポリ、高抵抗ポリ、高精度)など、多種な受動デバイスが提供されます。

A30プロセスは、ノイズに対して最適化された入力ステージまたは高い信号対雑音比を必要とする超低ノイズセンシングアプリケーションやアナログ読み出しICに最適です。この技術より、家電、車載、医療、IoTデバイス向けの革新的ソリューションの開発が可能となります。A30プロセスは既に製造基準を満たしており、非常に低い欠陥密度と、高い歩留まりを保証するamsの最先端のオーストリア200mmウェハ工場で製造されています。0.30µmデバイスはすべて、0.35µmデバイスとして設計・検証されます。光学縮小(0.9倍)は、マスクショップにて完全なGDSIIデータ上で行われ、結果としてそれぞれのダイサイズが縮小、ウェハ当たりのダイ数の増加を可能にしています。

ams、フルサービス・ファウンドリ事業部門ジェネラルマネージャ、マーカス・ウクセのコメント「当社の高性能アナログ低ノイズプロセスであるA30は、優れたノイズ性能が必須となるセンシングアプリケーションやアナログ読み出しICの開発を可能にします。ファウンドリカスタマは、A30プロセスを複雑なICに用いる際に2つの面で恩恵を受けます。1つは、業界ベンチマークのフリッカノイズ指数を有する超低ノイズトランジスタにより性能が向上するということ。2つ目は、光学縮小がノイズに敏感なアプリケーションのダイ面積を大幅に減少させることです」

A30プロセスはamsの業界ベンチマークプロセスのデザインキット、hitkitによってサポートされています。ケイデンス社のVirtuoso® Custom IC technology 6.1.6をベースとした最新のhitkitは、開発チームにとって、アナログ集約型ミックスドシグナル市場で高い競争力を持つ製品の開発期間の大幅な短縮に貢献します。高精度のシミュレーションモデル、CalibreおよびAssura両ツールに対応した抽出・検証実行環境やフレキシブルなSKILLベースのPCellの提供により、新しいhitkitは、包括的なデザイン環境と実績のあるシリコンへのパスを提供します。この最新のA30用hitkit「v4.15」はamsのFoundry Support Serverにて提供されます。https://ifoundry.ams.com

フルサービス・ファウンドリの総合的なサービスおよび技術ポートフォリオに関する詳しい情報は、こちらのサイトをご覧ください。https://ams.com/ja/full-service-foundry