ams、シングルセルのリチウムイオン電池駆動製品向けに超小型で高効率の200mA昇圧型コンバータを発表

ams(日本法人:amsジャパン株式会社、東京都港区、カントリーマネージャー 岩本桂一)は本日、シングルセルのリチウムイオン電池採用アプリケーションの駆動時間を拡長する、高効率で超小型のスイッチング昇圧型コンバータ「AS1383」を発表しました。

AS1383のコンバータ出力は2.7V~5.0V、入力電圧範囲は2.7V~5.5Vとなっています。本製品では、調整可能な出力電圧調整可能品、または工場出荷時にプログラムされた出力電圧固定品を利用できます。また、入力電圧に応じた最大200mAまでの電流出力が可能です。

正確なラインおよび負荷レギュレーションのためにピーク電流モードPWM制御を行なうAS1383は、非常に低いオン抵抗とゲート電荷のNMOSおよびPMOS電力スイッチを内蔵しています。これにより、コンバータは中程度の負荷から重負荷において、最高92%の高い効率を実現しています。

さらに、スイッチの最小オン時の供給エネルギーが負荷で消費するエネルギーより大きくなるポイントを出力電流が下回ると、出力電圧を監視するために必要な電気回路を除くすべてを停止する巧みな「パワーセーブ」モードも備えています。このパワーセーブ・モードは、軽負荷時に電力消費を標準25µAまで抑えます。

3.5MHzという高い固定スイッチング周波数で動作するため、AS1383は、小型の入力・出力コンデンサおよび、わずか1µHのインダクタのみを必要とします。出力電圧調整可能なデバイスのみ、出力電圧を設定するために外付け抵抗を2つ追加する必要があります。

本コンバータは、わずか1.2mm x 0.8mmのフットプリントと0.4mmピッチに抑えた、6ピンのウェハレベル・チップスケールパッケージとなります。つまり、AS1383を搭載した回路は、リストバンド、メディアプレーヤ、デジタルカメラ、モバイルフォンなどの民生機器に採用されている洗練された最新デザインに収まるほど小さいということになります。

AS1383に使用されている固定スイッチング周波数、およびデバイスに実装している統合型リンギング防止制御によって、システム設計者は、最終製品設計の低ノイズ化を実現できます。150mAの負荷に対しピーク・ツー・ピークが20mVの場合、出力電圧リップルも感度の高いダウンストリーム信号の妨げにならないほど低くなります。

ams、マーケティングマネージャ、バーンド・クラフトホーファーのコメント:「AS1383の投入により、amsは軽負荷から最大200mAの出力電流までの負荷範囲にわたり、小型化と高効率化の融合を見事に果たしました。OEMメーカはこれを活用することで、多用する機器において、より長い充電間隔を求める消費者の要求を満たすことができます」

AS1383は現在量産中です。販売価格等の詳細については、当社の販売代理店までお問い合わせください。

AS1383デモキットは、amsのオンラインショップICdirectからご購入頂けます。サンプルのご請求および技術情報の詳細に関してはこちらをご覧ください。AS1383